・河川の工事を進めていくうえで、基本的にその河川をどのような目的のために、どのような規模で改修していくかということを、
あらかじめ計画的に定めておかなければなりません。
河川法においては、この基本となる計画を「工事実施基本計画」と言います。
ここでは、多くの河川において頻繁に行われる施設設備としての河道、遊水地、内水対策の考え方について記述します。
◎河道・・・河川の流水が流下する部分をいい、通常は堤防又は海岸と河床で囲まれた部分を指します。
河道は、計画高水流量を安全に流下させるために必要な断面積と平面形状を有することを目標としていますが、河川の流量は時々刻々変化し、
また流水に伴って土砂その他の流下物も流れるので、計画高水流量以下の各段階の流量が安全に流下し得るよう、
しかもこの機能が永続して確保されている必要があります。
◎遊水地・・・ 一般に、洪水のような不定流(時間的に変化する流れをいう)では、
一般の河道でも水位の上昇によって一部の流量は河道内にたまって貯留された後下流に伝わります。
いわゆる河道によるピーク流量の低減現象が生じますが、河道の一部を極端に拡大することによって、この貯留はさらに大きくなり、
それによって下流へのピーク流量を大幅に減少させることができます。
◎内水対策…河道改修によって連続した堤防が築造されるのに伴い、河川からの氾濫による災害は確実に減少しますが、
河川の水位は、洪水の流路を河道に限定してしまうことによって必然的に高まり、高い水位の継続時間も長くなるため、その間、
堤防で囲われた堤内地の低い地盤の排水は困難となります。
また、この河川に合流する支川も本川の高い水位にさえぎられて合流できず、長く河岸沿いの低地に湛水します。
このような状態を、本川の洪水は外水と呼ぶのに対応して内水と称し、この湛水による被害を内水被害と言います。